
未来からやってきた少女

この学校に転校してきてもうすぐ1年。
でも、今日でお別れなんだ。
楽しい思い出がたくさんできたのに、寂しいな。

私の生きる時代は、邪悪な大人たちが世界を支配し、腐敗した社会が常態化していた。
元を正さなければこの世の乱れは改善しないと、私は超時空部隊に志願した。

邪悪な大人たちも、子供の頃は純真な心を持っていた。
私の役目は、彼らの純真な心を蝕む悪の組織から守ること。
そのための監視は怠らないわ。

私はいろいろな過去を旅してきたの。
でも、今ほど思い出深い学生時代は無かったと思う。
私はこの時代に生まれ、この学校の生徒として普通に生きたかったな。

教室にはたくさんの思い出がある。
自己紹介のとき緊張してガチガチだった私に、話しかけてくれた友達。
彼女の言葉が、今でも忘れられない。

廊下は特別な場所。
友達と笑い合ったり、悩みを打ち明けたりした思い出が詰まっている。
廊下をバタバタ走ったことも懐かしい。

あの教室の窓際の席で、放課後に友達と一緒に勉強したり、時にはおしゃべりをしたりしたなぁ。
あの時の笑顔が、今でも心に残っていて和んじゃう。

同級生の中には、未来社会で、邪悪な大人になってしまう者がいる。
だから私は、今のうちに彼らが道を誤らないように、導く役目があるの。
最悪の場合は、非情な手段を選択することもあるから辛いわ。

昼休みになると、最高に賑やかになるの。
無邪気な笑い声や、騒がしいほどのお喋りが楽しい気持ちにさせる。
でも幸せな彼らの笑顔を奪おうとする悪い大人が待っていることを、みんなは知らない。

同級生のみんなが、幸せな社会のために正しい道を歩むよう、私自身も彼らから学んで、アップデートはかかせない。
将来、日本の政治を担う立場になる同級生もいるからね。

教室で学ぶ同級生の真剣な表情を見ると、私も力をもらえる。
未来を変えるためには、今の時代を生きる彼らの努力が最も重要なんだ。

私の次の転校先が決まったようね。
そろそろ行かなくっちゃ。

私は未来で、大人になった同級生と再会することになるだろう。
そのときは笑顔で話ができたらいいなぁ。
みんなの未来が明るいものであるように、私は祈りながら時を超える・・・。

時を超え、未来を守るために、私はこれからも時間を超えていく。
ありがとう、出会ってくれたみんな!
ばいばい。

さぁ、新たな学校で、また粛清をはじめようか。
私は私の使命を果たして、幸せな未来を築く下地をつくること。
それが今まで出会った友達との約束だから。
創作ノート
普段は東海地方の撮影会モデルとして活躍中の るびさん。
今回は関西にゲストして参加ということで、撮影させていただきました。
まだモデルとして経験が浅かったので、当日はとても緊張されていて、それがとても新鮮でした。
その緊張感が、今回の物語にも合っていてよい表情が撮れたと思っています。
被写体モデル/るび
X.Instagram/@rubi07_x
撮影日/2025.1.19
撮影場所/なら紅葉の郷
モデル撮影会主催/ ななサク撮影会

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