個性的な絵を描きたい

自分と他人の個性を比較しては落ち込んでしまう

私は絵を描くことを仕事にしていますが、絵だけでは収入が少ないので他の仕事もしています。
公募展やグループ展に自分の作品を出品するときに、いつも思うのですが、みんな素敵な個性を持っているなぁ、それに比べて私の絵は常識的で個性が乏しい平坦な絵になっているなと思ってしまいます。
私にももっと他人とは全く違う注目を集めるような個性があればいいのにと、つい愚痴を言ってしまいます。

ご質問者様が持つ「常識的で個性が乏しい平坦な絵」という特徴を、個性を出すためのポイントととらえることができます。
自分にしか描けない絵を描くことも大切ですが、それ以上に自分の特徴を活かした絵を描くことが、他人と違う個性を出す最大のポイントです。

具体的には、自分が「常識的で個性が乏しい平坦な絵」を描く原因を探し、その原因を逆手に取った表現方法を探してみることが必要です。例えば、普通に描かれた風景画に、細かいところに意外な物が描かれているというユーモラスな表現方法を取り入れるなど、自分でしかできない工夫ができれば、他の絵と差別化できます。

また、他人とは全く違う注目を集めるような個性を持つことが全てではありません。自分の絵に自信を持ち、自分が表現したい世界観をしっかりと表現することが大切です。周りの人たちがどう見ているかよりも、自分自身が満足できる絵を描くことが、一番の目標といえます。

制作中は様々なアイデアが湧き出して挑戦的な描き方をするのですが、完成すると平凡な印象になってしまう。なぜだろう？勢いが続かないのかな？

制作中に沢山のアイデアが湧き、挑戦的な描き方をしても、完成した絵が平凡になってしまう原因には、いくつか考えられる要因があります。

1つ目は、挑戦的な描き方であった場合、完成した絵に落とし込みきれていないことが考えられます。アイデアを詰め込みすぎて、見る人が混乱してしまうような複雑な構造になってしまったり、複数の要素が乱雑に並んでしまうことで、絵全体が見にくくなってしまったりすることがあります。

2つ目は、制作中はイメージが鮮明であったが、完成品になって色や線のバランスが取れていなかったり、思ったようにリアルに表現できないことがあるため、平凡な印象になってしまうことがあります。

3つ目は、アイデアを実現するために必要な技術や知識が不足している場合です。挑戦的な描き方をするためには、それに見合ったスキルが必要なことがあります。スキルが不足している状態で挑戦的な絵を描いていると、完成品が思い描いたものとは大きく異なり、平凡な絵になってしまう場合があります。

以上のような3つの要因が、完成した絵が平凡になってしまう可能性があります。勢いが続かない場合は、挑戦的なアイデアを詰め込み過ぎているのか、絵のバランスが取れていないのか、スキルが不足しているのかを見直し、改めて絵を描く際には、バランスや技術面にも注力してみましょう。

自分が無意識のうちに常識的な描き方に方向修正している可能性もありますね？

それもあります。自分が描きたいイメージやアイデアを描こうとすると、無意識のうちに周りの常識的な描き方や、すでにある美術作品の影響を受けてしまうことがあります。

自分が描きたいイメージを正確に表現できるように訓練することで、常識的な描き方から抜け出すことができます。また、多くの作家やアーティストは、何度も試行錯誤を繰り返すことで、自分独自のスタイルを確立しています。自分の作品に自信を持ち、自分らしさを出すことを心がけてみると良いでしょう。

あまり他人の絵を多く見すぎるのも悪い影響が出てそうですね

はい、その通りです。他人の絵を見て刺激を受けることは大切ですが、過度に他人の作品に触れすぎると、自分自身のアイデアや表現方法に影響を受けすぎてしまい、自分ならではのオリジナリティが発揮できなくなることがあります。自分の好きな絵を見ることは良い刺激になりますが、その絵に縛られることがないように、自己表現についてもたくさん考えてみることが大切です。